- インターネット上でそのまま利用できる
- 広範囲のアプリケーションをサポートする
- SGML との互換性を持つ
- XML 文書を処理するアプリケーションの実装を容易にする
- XML のオプション機能の数は最小に―理想的には0―にとどめる
- XML 文書は人間に取って読みやすく、理解するに十分である
- XML の設計は速やかに行う
- XML の設計は厳密であると同時に、簡潔なものとする
- XML 文書は容易に作成できる
- XML のマークアップを簡潔にすること(マークアップの数を減らすこと)は重要ではない
この一覧からわかるように、XML ではまずなによりも設計を簡潔に保ち、アプリケーション開発者がXML 対応アプリケーションを容易に開発できるよう注意が払われています。また、SGML が元来文書の記述に用いることを前提に開発され、HTML がWWWに用いることを前提としていたのに対し、XML では最初から様々分野の様々なアプリケーションを視野においていることがわかります。
実際に、アプリケーションでXML 文書を操作する際に用いるXML 処理ライブラリは、フリーソフトウェアとして公開されているものだけでもexpat, libxml, xerces など複数存在し[2]、これに商用製品が加わりますので、アプリケーション開発環境は充実しているといえます(近年のXML 対応を謳った製品の多さを考えれば納得がいくことでしょう)。
また、SGML/HTML と比べて、様々な方法でデータベースとの連携が試みられていることも注目すべき点と言えます。先のリストで言えば、「広範囲のアプリケーションをサポート」するという目標の成果のひとつと考えることもできます。このように、文書やウェブページの作成に限らず様々な用途に適用できるのは、XML が柔軟性と拡張性を兼ね備えているからです。
[2] 一方、SGML 処理ライブラリはJames Clark が開発したSP が唯一の存在です(SP の開発は事実上終了し、現在ではボランティアグループによってOpenSP というライブラリの開発が継続されています)。