line-field フロー・オブジェクト・クラスの説明に移る前に、フロー・オブジェクトが生成する領域について補足します。
フロー・オブジェクトが長方形の領域を生成する事、そのひとつがページ領域であり、ディスプレイ領域である事は先に説明した通りです。そしてもうひとつ、欠いてはならない重要な領域があります。それはインライン領域(inline area)と名付けられた領域で、行の内部に位置します(図6)。
フロー・オブジェクトが長方形の領域を生成する事、そのひとつがページ領域であり、ディスプレイ領域である事は先に説明した通りです。そしてもうひとつ、欠いてはならない重要な領域があります。それはインライン領域(inline area)と名付けられた領域で、行の内部に位置します(図6)。
図6 : インライン領域
フロー・オブジェクトの多くは、ディスプレイ領域かインライン領域のどちらかを生成します。生成する領域がどちらの領域になるかはフロー・オブジェクト・クラスによってあらかじめ決まっていますが、中には特質の指定によってどちらにも成りうるものもあります。また、特質も作用する領域の種類が決まっている事に注意してください。
line-field フロー・オブジェクト・クラスはインライン領域を形成し、内部にテキストを流し込みます。このフロー・オブジェクト・クラスの特長は、行の折り返しが発生しない事です。常に一行に収まるようにフォーマットされるため、複数行にしたくないテキストなどに用います[11]。また、領域幅の指定や領域内の整列方法などを指定する事も可能です。
図7 : line-field と行の折り返し
[11] line-field フロー・オブジェクトの行の長さがディスプレイ・サイズを超えるような場合、ディスプレイ領域から突き出してフォーマットされます。