1.3.3. 汎用性の高さから生じる問題

 XML はマークアップに用いるタグを自ら設計することができるなど、極めて柔軟で高い汎用性を持っていますが、この特長は同時に、どこにフォーカスすべきか判然とせず捉えどころがないという感覚にも繋がっています。
 結局のところ、XML そのものがまだまだ過渡期にあることの現れとも言えます。次々に開発される多様な周辺規格の何を採用すべき、何を採用すべきではないかを判断することは、熟練した技術者にとっても容易ではないように思われます。
 逆に言えば、XML のカスタマイズ性の高さを生かし、創意工夫によってステップアップしていける体制を考慮に入れておく姿勢が必要ではないでしょうか。この点において、XSLT などによるXML 文書変換技術を身につけておくことは、XML に関わる者にとって大きなプラスになると考えられます。

<<prev      next>>