3.1.1. DSSSLの文書処理

 一口に文書処理と言ってもそれが意味する範囲は広く、実際に何ができるのか、具体像をつかむには情報不足の感があります。では、DSSSL の文書処理とは具体的に何なのかということになるわけですが、規格には目的(scope)として次の2 つが記述されています。

DSSSL における文書処理

・SGML(XML) 文書変換

 ここでいう文書変換とは、ある文書型定義(DTD)に準拠した文書をそれとは別の文書型定義に準拠する文書へと変換する処理を指します。言い換えると、変換元文書から変換先文書へとタグのマッピングを行う処理です。例としては、独自のXML 文書からHTML 文書への変換などが挙げられます。また、変換処理を実施する際にデータ(要素)のソートを行ったり、複数の文書を一つの文書に結合することなども可能です。これらの文書変換処理指定には変換言語(Transformation Language)を用います。

・文書スタイル(表示フォーマット)指定

 スタイル指定とは、与えられた文書をどのように表示するべきか(データに対して適用するフォーマット特性の集合)を指定し、SGML/XML 文書にスタイル付けを行う処理を指します。なお、規格ではこれらの指定に基づくフォーマッタそのものは規定しません。スタイル指定にはスタイル言語(Style Language)を用います。

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