3.1.2. DSSSLが対象とする文書

 DSSSL が対象とするのは言うまでもなくSGML あるいはXML 文書(データ)ですが、厳密には文書に妥当性のあるもの(validated document)を指します。SGML については元々文書型定義(DTD)が必須であり、正しくマークアップされた文書は常に妥当性のある文書になります。
 一方XML には、文書型定義を必要としない整形式文書(well-known document)があります。整形式文書は文法上の誤りのない文書を指しますが、文書型定義がないために文書構造が妥当であるか否かを判断する事ができません。原則として、DSSSL ではこのような文書を処理できない点に注意する必要があります。

DTD以外のスキーマ言語について

スキーマ言語とは文書中に使用する要素や、文書の構造を記述するための言語です。XML にはDTD 以外のスキーマ言語(XSD(XML スキーマ)あるいはRelax NG など)がありますが、DSSSL が扱えるのはDTD に限られているため、それらのスキーマ言語を使用している場合は事前にDTD に変換する必要があります。


図1 : 妥当性のあるSGML/XML 文書が処理対象

<<prev      next>>