3.3.2. paragraphフロー・オブジェクト・クラス

 ページが作成できたなら、次はテキストの表示です。テキストの表示に用いるフロー・オブジェクト・クラスにはいくつか種類がありますが、その中でも基本となるのがparagraphフロー・オブジェクト・クラスです。
 paragraph は、その名の通りパラグラフに用いるフロー・オブジェクト・クラスです。前に述べたように、paragraph フロー・オブジェクトはデータ、つまりここではテキストを流し込むための長方形の領域を生成します。また、paragraph には行揃えや行送りの量、あるいは書体などを指定する事ができます。
 さて、paragraph が生成する領域はディスプレイ領域(display-area)と呼ばれる領域ですが、このディスプレイ領域について少し説明しておきます。

 ディスプレイ領域は、CSS で“ブロック” と呼ばれているものに相当します。この領域は、親の領域の流し込み方向(filling-direction)には伸長しますが、流し込み方向に対して垂直な方向には、常に親のサイズと同一サイズに固定されます(図5)。なお、この固定されたサイズのことをディスプレイ・サイズと呼びます。


図5 : ディスプレイ領域

 ディスプレイ・サイズを変更する事はできませんが、見かけ上のサイズに関しては行頭・行末のインデント指定によって変更する事ができます。また、流し込み方向の前後にスペースを挿入するよう指定する事もできます。
 paragraph フロー・オブジェクト以外にもディスプレイ領域を生成するフロー・オブジェクトがありますが、インデント指定や領域前後のスペース指定についてはフロー・オブジェクトの種類に関係なく共通となっています。

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