1.3.2. 校正作業とXML文書の再編集

 校正作業方法は組織によって異なるとは思いますが、組版結果を印刷しこれに朱を入れる方法をとっている場合、修正箇所を原稿から、つまりXML 文書から探し出すのは意外と厄介な作業です。
 近頃では、組版ソフトウェアがXML に対応したことにより、組版結果を直接修正してXML で保存することもできるようになりましたが、修正作業者が必ずしも組版に使用するソフトウェアを所有しているとは限りません。
 もっとも、これに関しては校正データを扱う統一的な枠組みができあがれば、比較的容易に対処可能ではないかと思われます。このアイデアについて簡単に仕組みを述べてみます。

  1. 組版ソフトウェア上で校正を行う。
  2. 組版ソフトウェアは校正指示に従い校正データを生成する。
  3. 校正データに対応したXML エディタで、原稿と校正データの両方を読み込む。
  4. XML エディタは校正データを元に修正必要箇所を指示する。

 肝心なのは校正データの形式が標準化され、それが主要な組版ソフトウエアとXML で扱えるようになることです。この方法では印刷物に朱入れしている場合に作業が二重になりますが、全体として作業時間の短縮を達成できるのではないかと思います。

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