2.1.1. DSSSLの用途

 SSSLの用途の際たるものは「文書情報を読みやすく表現する」ことです。
 ここでいう文書というのはハイパーメディアを備えたSGML文書として知識情報の体系化された情報処理に適した文書を指しますが、もう少し、現実的な用途に絞って考えてみると次のような用途になります。

<DSSSLの用途>

  • 読む・・・SGML文書を読みやすいスタイルで印刷する。
  • 見る・・・SGML文書を表示する。
  • 配る・・・SGML文書をスタイル付けして配付する。
  • 知る・・・SGML文書を検索し、並びかえ、整理する。

 これらの用途でSGML文書を扱いたい方にとってDSSSLは大きな効果をあげます。
 では、これらの用途でSGML文書を扱い、DSSSLを応用することで、業務の効率を大きくあげることができるのはどのような業種でしょうか。
 DSSSLを活用するのに向いているのはDSSSLの用途を必要としている次のような業種です。

<DSSSL活用に向いた業種>

  • 国際標準規格を使うことが必要な業種(国際市場に携わる業種)
  • 知識情報処理が必要な大量の文書を扱う業種(知識情報を処理する業種)
  • 電子化された文書を翻訳、出版する業種(マニュアルを出版する業種)

さらに、DSSSLを活用することで業務の効率を上げやすいのは次のような産業です。

<CALS/ECを推進している産業>

  • 自動車産業
  • 航空産業
  • プラント産業
  • 建設産業
  • 造船産業
  • 電機産業
  • 情報産業

<情報公開を求められている産業>

  • 行政サービス産業
  • 自治行政サービス産業

今後、活用が広がることが予測されるのは次のような産業です。

  • 情報通信産業
  • 放送報道産業
  • 学術研究産業
  • 立法サービス
  • 司法サービス

 知識情報を読みやすい文書として扱いたいという要求をプラットホームに依存しない文書スタイルの指定によって、DSSSLは満たしていきます。

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