1.5.4. 変換言語

 変換言語は変換処理を指定します。
変換言語によって記述した変換指定およびDTD(文書型定義)の制御の下で、DSSSL変換処理系は、SGML文書を他のSGML文書に変換します。
変換処理において変換の対象となるのはSGML文書です。SGML文書の部分を識別し、新しく作成する構造を変換言語で指定します。
変換処理は、スタイル処理とは独立していますが、変換処理の出力であるSGML文書をスタイル処理の入力SGML文書として使うことができます。
変換処理の機能は次のようなものです。

  • 構造の再構成SGML文書構造を再配置(再分類)して全く新しい構造を構成できます。
  • 新しい要素の作成新しい構造や新しい属性を作成できます。
  • 特定内容への関連付け特定内容に対して処理を記述することができます。

 変換処理の機能をやさしく言い直すと次のようになります。

「SGML文書の構造および内容の変更」

 それでは、変換処理の機能がどのような場合に必要になるのかを示しておきましょう。DTDを新たに改編する際に古いDTDに基づいて作成されたSGML文書を新しいSGML文書へ変換することが求められます。このような場合に新しいSGML文書に拡張し、変更することが
できます。
 また、公開されたDTDに基づいて作成された文書を独自のDTDに基づくSGML文書に変換する際やその逆の場合に変換することができます。

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