4.2.3. 和文特有の組み方

 和文組版に特有の組み方、ルビ、圏点、割注について説明します。

(a) ルビ

 ルビとは、振りがなのことです。言葉の読み方や意味を表すために振る小さな文字です。漢字の読み方を表すために振るのが一般的ですが、英単語の読みや、当て字を表すためにも使います。
 ルビの組み方には以下のようなルールがあります。

  • 文字サイズは親文字の文字サイズの2分の1が原則
  • 縦組みでは親文字の右、横組みでは上に配置する
  • ルビのついた文字列を途中で分割してはならない
  • ルビのついた文字列が行末や行頭に置かれる場合、ルビがはみ出してはならない

 以上は簡単なルールです。この他、ルビ文字の配置について「日本語文書の行組版方法」に詳しい処理が定められています。

(b) 圏点

 圏点とは、文章の一部分を強調するためにつける傍点のことです。
 組み方のルールは次の通りです。

  • 文字サイズは親文字の文字サイズの2分の1
  • 1文字につき1つの点をつける
  • 縦組みでは右、横組みでは上につける

(c) 割注

 割注とは、1行の中に注の文を小さい文字で複数行に分割して組んだものです。通常は、その複数行全体が一組のかっこでくくられています。組み方のルールには以下のものがあります。

  • 本文より小さい文字を使う(行数などに応じて指定する)
  • 割注文字列は通常は2行に分割する

 この他、「日本語文書の行組版方法」には、割注が行分割される場合の処理が詳しく決められています。

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