3.4.1. 特質の型

 特質は、組版機能の指定に使います。
 特質には継承可能なものと非継承可能なものとがあります。
 継承可能特質には初期値を指定する式が存在します。
 非継承可能特質は無指定時値を持ちます。
 現在、249種類の特質が標準規格化されています。
 私たちは特質を理解しやすくするために15のカテゴリおよび30余りのサブカテゴリを設定しています。特質で指定できる型は次の通りです。

<特質の型一覧>

  • Length長さ
  • Boolean真偽
  • Symbolシンボル
  • String文字列
  • Integer整数
  • Number数値
  • Sosofo流し込みオブジェクト列指定
  • Listリスト
  • Char文字
  • Display−space行外スペース
  • Inline−pace行内スペース
  • Addressアドレス
  • Colorカラー
  • Color−spaceカラースペース
  • Glyph−id グリフ識別子
  • Glyph−subst−tableグリフ代替表
  • Procedure手続き
  • Page−modelページモデル
  • Column−set−model段集合モデル

 特質の型がたくさんあるのに驚かれたことでしょう。
 計算機科学を専攻している学生、あるいは情報処理を専門にしている方でも、この特質の型一覧を見て、「何だこの型は?」と思われるものが一つはあると思います。
 特質のすべての型の意味を完全に理解するにはDSSSLについての深い理解を必要とします。
 ただし、型の意味を理解していなくても特質を使うことはできますし、まったく理解していなくてもDSSSLをそれなりに活用することはできます。
 sosofoというのは、DSSSLに特有の型です。A specification of sequence of flow objectの略ですが、DSSSLの組版モデルに便宜的に付けられた型です。DSSSLでは正確な数量と不正確な数量を明示的に区別しています。全ての型にはこの区別があります。数量の不正確さは演算によって伝搬しやすい性質がありますが、DSSSLのフォーマット処理結果が不正確に陥らないように考えられています。

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