2.1.2. DSSSLの出力様式

 現実のDSSSL処理系では、現在、どのような出力様式に対応済みなのでしょうか。
 実際のDSSSL処理系で対応されている出力様式は次のようなものです。

<DSSSL出力様式の一覧>

  • PostScript
  • TeX
  • RTF
  • HTML文書

 将来、DSSSLの処理系で対応されるはずの出力様式は次のようなものです。

  • PDF
  • XML文書

 DSSSLの出力様式としてISOで制定されたSPDLという標準ページ記述言語が規格に書かれていますが、現実の世界ではAdobe社の開発したPostScriptが業界標準(デファクトスタンダード)として印刷出力の事実上の標準となっています。印刷を目的とした用途では、PostScriptが出力様式として最適です。

 TeXは、学術論文の標準様式として確立され、特に数式の表現なので優れています。印刷専門の企業でもTeXを活用しているところがあります。学術利用を目的とした用途では、TeXが出力様式として最適です。

 PDF(Portable Document Format)は、Adobe社が開発したインターネット上で文書を配付する際の事実上の標準となりつつある様式です。PDFを閲覧するAcrobat Readerが無料で配付されていることから今後も普及を続けるものと思われます。配付を目的とした用途では、PDFが出力様式として最適です。但し、今後は、PDFのもつフォント埋め込みなどの問題の解決が待たれます。

 RTF(Ritch Text Format)はMicroSoft社のMS−Wordで利用できる様式です。MicroSoft社は、WindowsというOSとOfficeというビジネスソフトで一世を風靡していますので、この様式も一般の簡単な文書の利用には、かなり役立つと思われます。

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