5.3.3. 流し込みオブジェクトクラスの決定

 DTDの分析結果とレイアウトの分析結果に基づき、要素ごとに適用する流し込みオブジェクトクラスを決めます。まず、フォーマットの対象となる内容をもつ要素の流し込みオブジェクトクラスを決めます。たとえば、段落を表す要素paraにはpagagraph(段落)流し込みオブジェクトクラス、画像を表す要素figureにはexternal−graphic(外部グラフィック)流し込みオブジェクトクラスを適用します。
 PCDATAを内容とする要素には、paragraphを適用します。PCDATAとはSGML文書のデータ型の1つであり、通常の文字データにはこの型が使われます。
 chapterなどの文書構造の単位を表す要素は、直接的にフォーマットの対象にはなりません。このような要素にはオブジェクトをまとめる役割をするsequence(列)流し込みオブジェクトクラスを適用します。
 ページレイアウトを表すクラスにはsimple−page−sequence(単純ページ)流し込みオブジェクトクラスがあります。表紙と本文は別のページレイアウトにするので、要素front、bodyにはそれぞれにsimple−page−sequenceを適用します。

<要素の意味と適用する流し込みオブジェクトクラス一覧>

  • <要素名><要素の意味><流し込みオブジェクトクラス>
  • report最上位の要素sequence
  • front表紙部分simple−page−sequence
  • title(#PCDATA)タイトルparagraph
  • author著者sequence
  • name(#PCDATA)著者名paragraph
  • position(#PCDATA)著者の所属paragraph
  • date日付
  • year(#PCDATA)paragraph
  • month(#PCDATA)paragraph
  • day(#PCDATA)paragraph
  • body本文部分simple−page−sequence
  • chaptersequence
  • ctitle(#PCDATA)章のタイトルparagraph
  • section
  • sectitle(#PCDATA)節のタイトルparagraph
  • para(#PCDATA)段落paragraph
  • list箇条書き
  • item(#PCDATA)箇条書きの項目paragraph
  • figure画像external−graphic
  • ftitle(#PCDATA)画像のタイトルparagraph
  • table table
  • ttitle(#PCDATA)表のタイトルparagraph
  • column表の列table−column
  • row表の行table−row
  • cell(#PCDATA)表セルtable−cell(paragraph)

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