1.2.1. 文書型(DTD)宣言

 SGML 文書には、それがどのような形式であるかを示す文書型(DTD:DocumentType Definition)宣言が必要です。文書に型なんてあるのかと思われるかもしれません。SGML における文書型とは、次の2つの概念から成り立っています。

  • 文書に含まれ得る要素
  • 各要素間の関係

 この2つを形式的に定義したものがDTD です。文書に含まれ得る要素とは、本書を例に取ると章や節、段落、あるいは脚注などを指します。これらの要素は無秩序に文書に現れるのではなく、要素間に何らかの関係を伴っています。たとえば今挙げた例であれば、章は節を含むことができますが、節は章を含むことはできません。このような要素間の関係によって、文書の論理構造が決定されます。

 DTD 宣言は、文書の最初に次のような形式で記述します。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN"
                      "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">

 あるいは、組織内などで作成したプライベートなDTD を利用するのなら次のような形式になります。

<!DOCTYPE book SYSTEM "book.dtd">

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