それでは早速、実際にスタイル指定を行なってテキストを表示させてみましょう。まずは simple-page-sequence のときと同様に、最も単純なスタイル指定を示します。ここでは、リスト3.2の para タグに対する指定を行なっています。
例 3.4
(element para (make paragraph))
他のタグに対しても同じような指定を行なって、実際に DSSSL プロセッサで結果を確認してみてください。色気も味気もないかもしれませんが、とにかくテキストが表示されることを確認できるはずです。
さて、ひとまずテキストが表示できるようになったところで、もう少し paragraph フロー・オブジェクト・クラスについて細かく見ていくことにしましょう。最初に述べたように、paragraph は文書フォーマットの基本ともいうべきフロー・オブジェクト・クラスです。そのせいもあって、非常に多くの特質を指定できるようになっているのですが、残念ながらそのすべてを紹介することは本書の範疇を超えています。そこで本書では、説明する項目を良く利用されると思われるものに絞り、その内容によって本章と次章にわけて紹介することにします。