5.3.2. 画像の配置調整

 external-graphic オブジェクトはインライン領域、または表示領域を生成します。オブジェクトがどちらの領域を生成するかによって、画像の配置を調整する際に使用する特質が異なります。
 オブジェクトがインライン領域になるか、表示領域になるかは特質 display?: で設定します。論理定数 #t を指定した場合オブジェクトは表示領域に、#f を指定した場合はインライン領域になります。
 さて、オブジェクトが表示領域の場合ですが、まず paragraph などと同様に start-indent:、end-indent:、space-before:、space-after: を利用することができ ま す。次 に オブジェクトの整列ですが、これは quadding: ではなく、特質 display-alignment: で指定します。
 display-alignment: の引数は、start、center、end、inside、outside のいずれかになります。start, center, end については特に説明の必要はないでしょう。inside,outside はページの内側、外側を意味します。フォーマット時に inside, outsidestartend のどちらに相当するかは、次章で説明する page-model(p.131)のページの綴じ代の指定に依存します。
 一方、インライン領域の場合は特質 position-point-x: および position-point-y: で位置を調整します。これらの特質には、オブジェクトの配置座標を数値で指定します。座標系は、このオブジェクトの親になる領域コンテナの座標系と同一になります。
 position-point-x: の初期値は、特質 writing-mode:left-to-right または right-to-left の時に 0 に、position-point-y: については writing-mode:top-to-bottom の場合に 0 になります。その他の場合の初期値は状況に依存します。

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