6.2.2. 開始・終了ページの制御

 先程の例をもう一度注意してよく見てください。initial-page-models:repeat-page-models: の両方とも、表ページから開始されるという前提の元で pagemodel の指定が行われていることに気付かれたでしょうか。ところが、実際にはこの仮定が成り立たないケースもあります。
 たとえば本書を例に取ると、各章は必ず表(奇数)ページではじまっていますが、終わりは必ずしも裏(偶数)ページになっているというわけではありません。このように、途中で page-sequence の仕切り直しを行うようなケースでは、最初のページ=表ページという単純な仮定を行うことはできなくなります。このような場合に有用なのが、特質 force-last-page: 、または force-first-page: です。
 これらの特質には論理定数 #f またはシンボル frontback のいずれかを指定します。front (back)force-last-page:に指定した場合は、終了ページが強制的に表面(裏面)に揃えられるようになり、 force-first-page: に指定した場合は開始ページが強制的に指定値に揃えられるようになります。
 page-sequence は、終了(開始)ページがこれらの特質指定値と一致しない場合、空ページを追加して調整を行います。このときに出力される空ページですが、特質 blank-back-page-model: 、あるいは blank-front-page-model: を使用して空ページ専用の page-model を使うよう指示することができます。この特質には論理定数 #f か page-model オブジェクトを指定し、#f の場合には通常のページモデルを使って空ページの生成が行われます。

<<prev      next>>